My Favorite Things『にっぽんの名湯&秘湯』
再訪したい温泉 シリーズNO.017
ほんものの“ 地方創生・地域活性化 ”はこれから始まる!
【宮城県 鳴子温泉】
鳴子温泉(なるこおんせん)<なる“ご”おんせんと呼ぶ方も多い>は、宮城県大崎市鳴子温泉にある温泉。鳴子温泉郷の中心地である。福島県の飯坂温泉、宮城県の秋保温泉とともに「奥州三名湯」に数えられている。
JR鳴子温泉駅前から滝の湯方面ならびに線路や国道47号と平行に温泉街が広がっている。小さな温泉街は、大型ホテル、旅館や湯治宿などいろいろなタイプの館が存在する。JR鳴子駅前には足湯や手湯も存在する。
地域をあげて、下駄履きで温泉街を歩いて巡る「下駄も鳴子!」(笑)というキャッチフレーズを打ち出し、各旅館には宿泊客への貸し出し用の下駄が備えられている。JR鳴子温泉駅の観光案内所でも街歩き用の下駄を貸し出している。
また、鳴子こけしの産地としても知られ、温泉街の随所に店や工房が存在する。こけしを作る技術を応用した木工細工を取り扱う店も多くみられる。宮城県鳴子の伝統こけしは、槐(えんじゅ)で作られている。槐は日本では古くから「魔除けの木」として、厄除け・縁起物と言われている。 伝統に基づき生き続ける職人業。 一つ一つ丁寧に手作りされている。こけしで有名な温泉地は他にも土湯温泉(福島県)や遠刈田温泉(宮城県)や肘折温泉(山形県)などがある。
共同浴場は「滝の湯」、「早稲田桟敷湯」が有名である。
●滝の湯:温泉神社の膝元にあり、温泉神社のお湯を使い鳴子温泉で最も古い歴史を持つ。滝の湯保存会がこの浴場を管理している。古くはゆさや旅館が管理をしていた。ゆさや旅館はアルカリ性の強い「うなぎ湯」で知られ、源泉は酸性泉である滝の湯のそのすぐ側にある。酸性度、アルカリ性度が強い源泉が近接して湧出している。
●早稲田桟敷湯:昭和23年に、早稲田大学理工学部土木工学科の7人の学生がボーリングの実習で源泉を掘り当てた。それを利用して造られた共同浴場。平成8年に改築され、早稲田大学理工学部建築学科の教授石山修武によってデザインされた。共同浴場としては、既存の価値観に一切捉われない革新的な斬新な内外観が特徴となっている。
鳴子温泉郷とは、鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡(かわたび)温泉、中山平(なかやまだいら)温泉、鬼首(おにこうべ)温泉の5つから構成されている。
鳴子温泉郷の5つの地域で使うことができる割安な「湯めぐりチケット」はJR鳴子温泉駅でも買える。
<泉質>
鳴子温泉の泉質は、日本にある11種のうち、以下の9種の泉質が揃う「温泉のデパート」である。 ※( )内は、新泉質名。
・単純温泉(単純温泉)
・重炭酸土類泉(炭酸水素塩泉)
・重曹泉(炭酸水素塩泉)
・食塩泉(塩化物泉)
・芒硝泉・石膏泉(硫酸塩泉)
・明礬泉(硫酸塩泉)
・緑礬泉(鉄泉)
・硫黄泉・硫化水素泉(硫黄泉)
・酸性泉(酸性泉)
鬼首(おにこうべ)温泉は、宮城県の北西部、大崎市の北にある温泉群。周辺の吹上温泉、轟温泉、宮沢温泉、神滝温泉など複数の一軒宿温泉を含めて、鬼首温泉郷と呼ばれる。鬼首温泉郷自身も、鳴子温泉郷の一部と捉えることができる。地熱が非常に高い地域であることから、地獄地帯が点在しているのが特徴。自然に恵まれた眺望がなんとも素晴らしい。
<泉質>
・単純泉
・アルカリ性単純泉
・食塩泉
・重曹泉