My Favorite Things『にっぽんの名湯&秘湯』
再訪したい温泉 シリーズNO.010
ほんものの“ 地方創生・地域活性化 ”はこれから始まる!
【愛媛県 道後温泉】
道後温泉(どうごおんせん)は、四国・愛媛県松山市に湧出する温泉である。日本三古湯の一つ。(他は、有馬温泉と南紀白浜温泉)
夏目漱石の小説『坊つちやん』(1905年)にも描かれ、愛媛県の代表的な観光地となっている。
道後温泉街はその中央にある道後温泉本館を中心としている。道後温泉本館自体が観光施設であるが商店街なども観光客で賑わう。
道後温泉本館前から、市内電車の道後温泉駅まで、L字型に道後温泉商店街があり、土産物店や飲食店などが軒を連ね、L字の角のところに、椿の湯がある。こちらも共同浴場。
市内電車の道後温泉駅前には、坊っちゃんからくり時計、足湯、湯釜などがある。
道後温泉本館の北から東にかけてホテル旅館街となっている。これらの旅館群は高度成長期に広い土地を求め当地に進出し、規模の大きいものが多い。
近年、大型旅館の建物耐震改修工事も地元地方銀行・信金・信組等の絶大な支援を受け、地域を挙げONE-TEAMで「地元を守る」姿勢には敬服する。地元の資源は、地元で守る!これも一つの「地方創生・地域活性化」のカタチである。
必見の観光スポットに道後温泉本館北側に奉られている「玉の石」がある。
この石に道後温泉の湯をかけて願いを込めると、神様に通じると言われている。特に「病気平癒」「縁結び」「商売繁盛」にご利益がある。
その昔、大国主命(オオクニヌシノミコト)と少彦名命(スクナヒコナノミコト)が2人で国づくりのため、旅をしていたとき、出雲から伊予に入ると少彦名命が急病で苦しみはじめた。大国主命は少彦名命を手のひらに乗せて道後温泉に浸し温めたところ、元気を取り戻し石の上で踊り出した。これが「玉の石」で、現在も願いを叶える石として親しまれている。
<泉質>
単純温泉。
道後温泉は、地熱由来の非火山型の温泉。道後温泉の17本ある源泉から汲み上げた源泉温度は20度~55度。これを「分湯場」と呼ばれる「集中管理施設」に集めて混合(ブレンド化)し、加水も加温もせずに入浴に適した泉温46度にして配湯される。
源泉の管理は、湯を送る職人「汽缶士」が交代で湯量を調整。コンピューター制御ではなく長年の経験による手作業で行われている。正に、道後温泉に「汽缶士」あり。
道後温泉本館、椿の湯、2017年に新たに完成した道後温泉別館「飛鳥乃湯泉」をはじめ、周辺の旅館ホテルへ配湯。最古の温泉と最新の温泉管理システムが名湯、道後温泉を支えている。ただ、道後温泉本館も県条例の影響で塩素消毒となってしまった。また、松山市中心部の銭湯、ホテルなどは湯量に余裕のある「奥道後温泉」からの引湯を利用しているところが多い。